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虚ろなる脅威
◆脅威の存在

 付喪神と骨董師の脅威となる存在がいます。
 それは骨董師が観測するあらゆる時の流れの中で
人を殺める、人でない悪しきものの存在です。この世界には数多くの生命体で溢れていますが、人の目に触れないものは互いにその隔たりを保って生活しています。その中で悪しき妖怪や悪神などは容赦なくその隔たりを超えて人間を襲うのです。ただし、これらは歴史が紡いできた数多の情報量によって、現れる時刻や月日をある程度予測することができるため、脅威ではあるもののさほど対処が難しいものではありません。

 より脅威と判断されるものは悪しき付喪神、通称
【虚ろ】です。本来付喪神となるはずが、何らかの良からぬ出来事によって人々に悪影響を及ぼすようになってしまった存在のことを言います。より脅威とされる所以は、それらが常に人間の身近に存在するものであるところにあります。

 虚ろの影響力は強く、瞬時に周囲の人間や環境を蝕んでいきます。極めて恐ろしい存在ですが、骨董師は付喪神という存在をとても大切に想っているが故に、人間同様虚ろも救うべき対象として認識しています。

 虚ろを浄化するには虚ろが背負った業を解き明かし、黒く染まってしまった負の感情を削らなければなりません。それは同じ付喪神にしかできない所業。骨董師と付喪神は結託し、互いの存在を守るために脅威へと立ち向かいます。

◆神蝕歯車(シンショクハグルマ)

 神蝕歯車とは、付喪神の素質がありながらもまだその力を持たないものに対して、無理やり年数を引き上げ、意図的に付喪神を創り上げるからくり装置(異物)です。この神蝕歯車を埋め込まれると、即座に付喪神の力を得ることとなりますが、急速な力の上昇は己の身を蝕む傾向にあり、結果的に神蝕歯車を埋め込まれた付喪神は虚ろに変貌します。

 神蝕歯車は手のひらサイズの小さな歯車の形をしています。通常はなんの変哲もない歯車ですが、これを対象の中心に埋め込むことで、神蝕歯車が起動します。からくりは1度起動したら止めることはできません。神蝕歯車によって生み出された憐れな虚ろを救うには、戦闘で無力化した後、神蝕歯車を破壊して、
【凍結】を行う必要があります。

 この悪しきからくりは
【時戒師団】のヴィンクル&エドゥルによって作られました。彼らは時戒師団の目的のために各時代や場所に転移し、この神蝕歯車を使用して虚ろを出現させているようです。

回転する歯車
◆時戒師団

 時戒師団は付喪神骨董協会と対立する組織です。この組織はあらゆる次元のあらゆる場所に出没し、神蝕歯車を使用して意図的に虚ろを創り上げています。彼らの目的は不明ですが、付喪神骨董協会に所属するものたちの調べでは【歴史の改竄】【強い付喪神を求めている】のではないかという見解に至っています。

 時戒師団の技術力から推測するに遠い未来からやってきたことは明白ですが、付喪神骨董協会は未だ彼らのいた時代を観測するに至っていません。おそらく
彼らのいる時代には付喪神が存在しないものとみられています。

 これまでに数多の付喪神たちが時戒師団と遭遇し、その度に交戦してきましたが、組織的には拮抗状態が続いています。この戦いを終結するためにも、時戒師団のさらなる情報を集める必要があります。

◆時戒師団メンバー
時戒師団メンバー.png

 時戒師団は5名の人間と2名の付喪神で構成されています。元々5人の人間(生者)の集まりでしたが、後に時戒師団に拾われて番犬のように存在している神蝕歯車の適合例の犬憑と、何故か時戒師団に付き従っている兎界という付喪神が加わりました。

 時戒師団は付喪神骨董協会でも観測できない場所に拠点を持ち、そこから計画を練った後、メンバーのいずれか1名が計画遂行のために動きます。もしも遭遇したメンバーが複数人であった場合は注意が必要です。いつも以上に大きな計画が背後で進行している可能性があります。

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