時戒師団のリーダー。軍服を纏った無愛想な男。歴史の改竄と強い付喪神を求めて、各時代にメンバーを派遣している。人間でありながらも付喪神に戦いを挑むほどの脅威であり、付喪神骨董協会では現在も神座アギトについての情報を探っている。未だ謎の多き人物で、メンバーすら彼について知らないことが山ほどある。唯一、神座アギトに救われた白麗だけは彼の真意を理解しているのかもしれない……。

　時戒師団の１人。幸薄そうなセーラー服の美少女。あらゆる国の歴史に詳しく、時戒師団の中で歴史探求者という異名がついている。白麗の目的は、自身の知る歴史の特定のポイントに介入していくことで、彼女の世界（現代よりも遠い未来の世界）を改変することである。白麗の生きる世界は他のどんな世界よりも悲惨で過酷な世界であり、それを変えるためならば彼女は手段を厭わない。拳を振るう力はないが、類まれなる知性によって骨董師付喪神協会と互角に渡り合っている。

　時戒師団に所属する双子。元々１つの身体だったものを２つに分けて付喪神の力を利用したからくり技術で補い、双子となった。性別が異なるのは付喪神の影響によるものだが、２人にとって付喪神は単なる物体でしかないため、自分たちの個性であると主張している。付喪神を利用した研究を目的として、あらゆる時代に降り立って騒動を引き起こしており、神蝕歯車という人工的に虚ろを創り出す道具を生み出した。蛇骨奏印を兄のように慕っており、ピンチに陥ると泣いて彼を呼ぶ。

　時戒師団の１人。山伏のような出で立ちの破戒僧である。組織の中で名物コレクターの異名を持ち、各時代を巡って自分にとっての名物を集めている。敵にも味方にも陽気に接するが、一度名物の奪い合いとなればその性格のまま、強欲な一面を見せる。自身の拠点にはあらゆる時代から手に入れてきた名物をコレクションしており、中には骨董師付喪神協会所属の付喪神を略奪して、コレクションの１つにしていたりもする。ヴィンクル＆エドゥルと仲が良く、兄貴分として見守っている。

　平安時代にさる呪術師によって創られた犬神の付喪神。自身を禍の神とした呪術師を喰い殺すと同時に虚ろに変貌した。元から存在している負の感情が強いせいか、虚ろであるにも関わらず、自我が存在している。誰にでも噛み付く性格上、今は付喪神骨董協会のＰＣたちが憎くてたまらない。しかし猪突猛進なせいか、いつも負ける。ＰＣたちに何度敗北し、凍結されようと、負の感情が消えては甦る特異な性質を持つ。それが時戒師団の目に留まり、現在は彼らに迎えられて番犬のポジションを得た。

　戦国時代において、数多の戦場を駆け抜け、敵将の首を討ち取ってきた刀の付喪神。『 （首が）よく跳ぶ、よく跳ねる』という願掛けと共に柄の部分に兎が描かれている。持ち主はとある君主に仕える武将であったが、その力が脅威とみなされ、逆徒とでっち上げられて処刑された。打首には愛刀であるこの兎界が使われたため、主人の首を跳ねたと同時に虚ろと化し、城に住まうすべての人間を斬り殺したという。兎同様に声帯を持たない兎界は話すことをせず、戦闘において相手を量る。